3か国をまたぐ“国境サファリ”って?
ボツワナの左下(南西)地図で見ると、なんだか見落としてしまいそうな場所に、ちょっと特別な国立公園があります。
名前はカラハリ・トランス・フロンティア・パーク。
長くて覚えにくいかもしれませんが、実はここ、ボツワナ・南アフリカ・ナミビアの3か国にまたがる、とてもユニークな保護区なんです。
「トランス・フロンティア」というのは、“国境を越えた”という意味。2002年に3か国の協力でつくられたこの保護区では、国境を意識せずにサファリが楽しめる、世界でも珍しい場所になっています。

ボツワナ側と南アフリカ側、こんなに違う?
公園の南側には、南アフリカのTwee Rivierenゲートと、ボツワナのTree Riverゲートが並んでいます。そこから北に向かって、かつて川が流れていた跡に沿うようにサファリルートがのびていて、走りやすい道をのんびり移動できます。
南アフリカ側はガソリンスタンドや売店があって、設備も整っている印象。
それに対してボツワナ側は、水道も電気もない、完全ブッシュのキャンプサイト。でもそれがかえって、広大な自然を独り占めしているような感覚にさせてくれます。
ふたつの国を行き来しながら、それぞれの“サファリの個性”を味わえるのも、この公園の魅力です。

国境を越えるってどういうこと?
この公園、パスポートなしで国境をまたいで移動できる特別な仕組みがあります。
もちろん一定のルートに限られていますし、事前の申請や登録も必要ですが、「気がついたら隣の国だった」なんて体験ができるのも、この場所ならでは。

カラハリ・トランス・フロンティア・パークは、場所によってまったく異なる表情を見せてくれる広大な自然保護区。
国境を越えるスケール感のあるサファリを楽しむもよし、静けさと自然の中でただ過ごす時間に身をゆだねるもよし。
きっと、自分なりの “好きな過ごし方” が見つかるはずです。