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アンゴラ共和国にゾウを寄付

野生動物と近隣村との共存問題

ボツワナには、数々の国立公園、および自然動物保護区があります。

そして、これらのエリアと、周辺に住む村人の間には、家畜との境界線となるフェンスがあるところもありますが、ゾウにより破壊されてしまう等で、ほぼ要を成していないエリアもあり、野生動物が自由に行き来できる環境となっています。

また、世界の気候変動の影響で、年々、南部アフリカ全体でも雨量が少なくなっていることもあり、野生動物たちは、水や新鮮な草を求めて広範囲を移動するようになります。

そうなると、野生動物が村まで侵入してきてしまい、家畜を襲うなどの被害が後を絶たない上、村人が襲われてしまう問題も起きています。

また、ボツワナに生息するゾウの数も年々増えてきており、2022年時点では、131,900頭という統計が出ています。

ボツワナ政府は、村人への被害を最小限に抑える対策として、増えるゾウの中から8,000頭をアンゴラ共和国へ寄付する計画を立てました。
そして、2024年2月の始めに、アンゴラ共和国およびボツワナ共和国の両国で協議をし、このプロジェクトが正式に実施されることが決定されました。

帰ってきてしまう心配

しかし、実はこの対策、以前も実施されたことがあるのですが、なんとゾウたちは、来た道をたどってボツワナへ戻ってきてしまったのです。

どう考えても、アンゴラの方がボツワナに比べ、豊かな緑広がる快適な場所であると一般的には判断できるのですが、ゾウにとっては何かが違ったのでしょう。

そのような背景から、今回の決定に際し観光大臣は、「例え、ゾウが自分たちの意思でボツワナへ戻ってきたとしても、それは我々が責任を負うものではない。」との条件を付けくわえていたのが印象的でした。

最終的には、人間に野生動物の意思を操ることは出来ないということですね。

今度こそ、緑多いアンゴラで快適ライフを定着させてもらいたいものです。