赤い砂漠といえばナミブ砂漠!
アフリカの南西に位置するナミビアの海岸沿いに、約2,000km以上にわたって広がる世界最古の砂漠です。内陸部にも大きく広がるこのナミブ砂漠は、思わず「一生に一度は訪れてみたい」と感じるほど、壮大で美しい景観が広がっています。
ナミブ砂漠、せっかくなら「朝」がいい?
ナミブ砂漠といえば、誰もが思い浮かべるのが真っ赤な砂丘群。
実はこの「赤」がもっとも美しく見える時間帯があるのをご存じでしょうか?
「どの時間帯でも赤く見えるのでは?」と思っていた私自身、実際に現地で体験してみて、その印象がガラリと変わりました。
朝と夕でまったく違う、赤の濃淡
下の写真を見比べてみると、朝と夕では砂丘の赤の濃さが大きく異なるのが分かります。


その理由は、夕焼けと同じ「光の波長の違い」。
太陽の光には赤・青・緑などさまざまな色が含まれていますが、波長が短い青は散乱しやすく、長い赤は散乱しにくいという性質があります。
昼間は太陽との距離が近く、散乱しやすい青色の光が目に入りやすいのに対して、朝や夕方は太陽の位置が低く、赤の光だけが大気を通り抜けて私たちの目に届きやすくなります。
さらに夕方は、空気中のチリや水蒸気が多くなることで、赤がより深く、濃く見えるのだそうです。
つまり――
ナミブ砂漠が最も赤く、美しく染まるのは「夕方」だと言われています。
でも、朝の澄んだ空気の中で見る柔らかな赤も、また格別の美しさ。
日の出の瞬間を楽しむなら、公園内の宿泊がおすすめ

ナミブ砂漠にあるナミブ・ナウクルフト国立公園(Namib-Naukluft Park)では、ゲートが日の出の時間に合わせて開門されます。そこから目的地へ車を走らせるわけですが、朝日が昇る瞬間を砂丘の上で迎えたいという場合には、公園内のロッジ、またはキャンプ泊が必須です。
おすすめスポットは:
- デッドフレイ(Deadvlei)/ソーサスフレイ(Sossusvlei)
- Dune 45(途中で日の出を見るのにぴったりの砂丘)
砂漠の空気がひんやりしているうちに砂丘を登り、太陽がゆっくりと砂の大地を照らしはじめる瞬間は、言葉では言い表せないほどの美しさ。
風景全体が動き出すような、そんな時間です。

しかし、天候によっては、こんな時もありますので、それはそれとして楽しんでしまいましょう。
せっかくボツワナまで来たのだからと、ナミビアにも足を延ばす方が最近増えています。
限られた時間でも、安心して、このダイナミックな世界をまるごと体験してみませんか?