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オカバンゴ・デルタとナミビアで体験した非日常が広がる世界

「ボツワナ/ナミビア旅行記」 備前 良太 様

アフリカというと治安や衛生面などで不安を抱く方がいることも事実ですが、文化や生活様式・自然などで日本との違いや大きな刺激を求めている私にとっては、全てにおいて最適かつ強烈な印象を与えてくれる地域で、燦々と降り注ぐ日差しにどこまでも広がる青い空と広大な大地。

原色を中心に気持ち良すぎるぐらいはっきりとした色合いの衣装を完璧に着こなし生き生きと生活している現地の人々。

見ているだけで気持ちが晴れ上がりパワーが漲ってくる。

自分の中に眠っている細胞を呼び覚まし心底ワクワクさせてくれる特別な場所です。

野生動物と壮大な景色を見るなら…‥と思った時、誰もがまず最初にアフリカを、更にその多くはケニアやタンザニアを思い浮かべる。

私自身もボツワナにあるオカバンゴ・デルタの存在を知るまでは…‥。

日本人にとってボツワナという国は、その位置関係すら正確に知られていないかもしれない。

ましては、そこに世界最大の内陸デルタで最盛期には衛生画像でもその姿をはっきりと捉えることができるオカバンゴ・デルタという、この地球上でも極めて稀な美しい自然の楽園が存在することは殆ど知られていない。

隣国アンゴラに降った雨が数ヶ月も旅をしボツワナの乾燥した大地に、まるで毛細血管の様に流れ広がり、作り上げられる湿地帯とそこに暮らしている豊かな動植物、鮮やかな緑色の草地の間を流れる水路と世界最古の砂漠とも言われ、アプリコット色の砂に高さ数百 メートルにも及ぶ巨大かつ広大な砂漠と砂丘が見たい!!

と心底思い、ボツワナとナミビア訪問を決意。

本当にオカバンゴ・デルタまでたどり着けるのか不安を抱きつつ、ボツワナ国内移動も含め4回乗り継ぐ長距離移動の末、無事到着。

ドキドキしながら野生保護区内へ。

アフリカゾウから始まり、リカオン・ライオンの群れ・2頭のラーテル・子育て中で群れに合流する前の母ライオンと2頭の子ライオンなど。

到着初日は午後から2時間弱のサファリ体験だったが、特にリカオンとラーテル・子育て中の母子ライオンを観察が出来たことは大収穫でそれだけでも大満足。

2日目は陸・空・水辺の3方向からオカバンゴ・デルタを観察する今回のハイライト。ヘリコプターでの上空観察とモコロボートでの水辺からの観察は、長年の憧れが遂に現実となる瞬間であった。

フロント以外の窓は取り外し、猛烈な気流に体を持っていかれながら、満水には程遠いものの眼下に広がる瑞々しい湿地帯と水路、そこで躍動するゾウやカバ・キリンなどの野生動物たちに、完全に時間を忘れてしまうぐらい大興奮。

モコロボートは、沈んでしまうのでないかとドキドキしながら乗船。

とても静かにゆったりした時間が流れる中、時折ポチャン…ポチャン…‥とパドルで漕ぐ音、パキン‥バサバサ‥っとモコロとパピルスが擦れる音を聞きながら水面ギリギリを進んで行く。

静寂の中に響き渡る美しい鳥の声、パピルスの先端に止まっている小さなカエル、食事中のアフリカゾウ…水中からワニやカバが出現したらどうにもならないだろうと終始心配しつつ、こんな時間が永遠と続けばいいのになぁ~と沈み掛けの夕陽を見ながら思いにふけってしまいました。

滞在中、キリンやシマウマ・多数のレイヨウ・モンキーなども観察出来たが、最終日に観察したクロコダイルは午前だったこともあり変温動物らしく日光浴中でベタ~っと寝そべってはいるものの、とても危険なオーラを発していた。

又、ゾウの死骸にも出くわした。数日経過しているが、間近で感じる死臭は表現できない程だが、それも自然の成り行きなのでしっかりと観察。

オカバンゴ・デルタでの滞在期間は2泊3日ととても短期ではあったが、人生初サファリは素晴らしい出会いと驚き・興奮の連続であった。

現地ガイドや宿泊施設のスタッフも英語でのコミュニケーション能力が極めて乏しい私に対してとても親切に接して頂き人生で忘れられない思い出となりました。

オカバンゴ滞在中、ブチハイエナを観察出来なかったことは心残りで、個人的にはリカオンやラーテルなどと比べれば出会う確率は圧倒的に高いと思っていたので、野生動物観察の難しさを実感。

又、想定外だったことは一日の気温の変化。日中は気持ちが良いものの、午後3時半を過ぎた辺りから太陽が傾きだし‥あっという間に沈み始める同時に気温も大幅に急降下。

服装準備不足により、早朝サファリと夕方サファリ終了後宿泊先へ戻る時は常に寒さに震え堪えながらとなった。

ナミビアでも人生初の砂漠体験

ナミビア国旗に描かれている太陽、それが示しているかの様に早朝から既に強烈な日差しの下、砂漠特有のサラサラした砂に足元を取られながら、念願のナミブ砂漠の砂丘ビッグダディを一気に登頂。

高さ100mから見渡す光景は完全に言葉を失う。

風により辺り一帯は常に動いており、壮大な景色が広がる。

続けて直ぐ足元のデッドフレイエリアまで降ることになるが、高さ100mの急角度な斜面を一気に降下していくことを想像すると足が立ち竦み、最初の一歩を踏み出すには覚悟と勇気がいる。

実際は滑るも転がり落ちるも走るも人それぞれ。

地上には乾燥した白い大地に何本もの枯れた木々だけが存在する不気味な異空間が広がる。改めてそこからビッグダディを見るとその巨大さに唖然。

ナミブ砂漠の砂丘ではその頂点を境に、太陽が当たる面(アプリコット色)とその反対側の陰になっている面(黒色)、そして空(青)の3色のコントラストがとても美しく、自然が作り出す最高の芸術作品がそこにはある。

今回、自然の動物・景色を目的に訪問し、どの場面・瞬間も一生忘れることの出来ない大切な宝物となりました。

同時に、それらが我々人間の手によって破壊されることの無いように…‥未来永劫存在し続けていくことの出来る様、地球温暖化や環境破壊が一層進んでいる今日、より真剣に考え取り組む必要がある。

我々人間が地球の支配者であるかのような立ち居振舞い・考え・争うことを改め、この地球上に存在する全ての動植物の中の一員であるという自覚を持ち共存していく道を考えなければならないと改めて強く感じました。